日本では宗教的な風習の一つとして、先祖の霊を祀る日や期間があります。仏教行事の中では、故人の命日やお盆、お彼岸などが当てはまります。これらに当てはまる時期は、一般的には、墓参りをして、多くの方がふるさとへ帰り、故人を偲ぶために足を運びます。
また故人が亡くなった区切りの年に一周忌や三回忌などの法要を行います。亡くなった年においては、葬式を終えてから毎月訪れる月命日にも故人の供養をすることが一般的です。しかし、命日や月命日の正確な意味を知らないまま、とりあえずは、お供え物をして供養を済ませているという方もいるかもしれません。
勿論偲ぶという気持ちが最も大切ですが、マナーを知ることにより、より一層大切に故人を供養できるでしょう。お通夜、葬式の後、初七日、四十九日、一周忌、三回忌と言われる法要が続きます。その後、祥月命日の3と7を含む年に法要を行うという流れが一般的と言われています。法要の際は、親族や故人の友人を呼んで、僧侶にお経をあげてもらい、その後は、食事の場を設け、故人を供養します。三十三回忌は「弔い上げ」と言い、多くの家庭が三十三回忌で年忌法要を終えます。ただ、この考えには地域差もあり、五十回忌まで行い、五十回忌を最終法要とする場合もあります。年に1度の命日の際には、墓参りに行ったり、故人の好きだった花や食べ物を供えることが一般的です。それは、月の命日の場合も同じで、故人のために花や食べ物を毎月供えることが多いです。仏式の場合では、線香やろうそく、果物を供えます。神式の場合では、酒や果物、菓子を供えることが多いです。